日記
新型コロナウイルスに感染した方に飼われていたペットの対応について
新型コロナウイルスに関連した情報です。
新型コロナウイルスに感染した方が飼われているペットは世話がされなくなることが考えられます。
当院ではカルテがある方に限り預かる方針です。そのさいの感染予防方法が示唆されましたのでご紹介したいと思います
知り合いとか個人的に預かる方のためにも有益かと思います。
まず、飼い主と同じ環境にいたペットには体表に大量のウイルスが付着していると考えられます。感染して体内にもウイルスが存在している可能性があるそうです。実際ベルギーの猫では糞便からウイルスが検出されたそうです。
預かる施設に連れてくる方は感染した飼い主ではいけません、その飼い主と濃厚接触していない方に協力してもらいましょう。
預かる方はグローブ、マスク、エプロン(全身を隠すもの)、メガネを装着してください。
飼い主宅に訪れて預かる場合は2名で行き、1名が入室し、もう1名は感染防御のヘルプをするようにします。
協力者にお願いする場合はキャリーボックスに入れて連れてきてもらいましょう。(リードや抱っこはまったくだめです)
できればキャリーボックスは預かる側で用意した方がよいでしょう。
キャリーボックスの消毒は次亜塩素酸ナトリウム液(0.05%)をスプレー、浸漬すれば消毒できます。(市販のハイターなどあります。)
余談ですが次亜塩素酸ナトリウムは殺菌力が強くウイルス細菌ほとんどが死滅します。しかし濃度と温度が重要なのと、塩素として空気中に気化するため保存がきかないところが弱点です。作り置きができません。
市販されている次亜塩素酸ナトリウムは6%液で300倍、10%液で500倍に希釈します。キャップ1杯が22mlなので6%液なら6.6L、10%液なら11L に希釈します。市販のハイターは6%です。温度は43度以上になると急速に殺菌効果がなくなるので35~40度のお湯が適しています。
濃度は濃すぎても薄く過ぎても駄目です。キャリーなどの消毒後はグローブをしてペーパータオルでふきあげれば大丈夫です。
あと間違っても次亜塩素酸ナトリウム希釈消毒液ををペットにかけてはいけません。有毒劇物です。
預かる方は先ほどの完全防護にしてください。
まずペットのシャンプーをして体表についたウイルスをシャワーで流します。
シャンプー液を使用する間に体フルフルさせないようにしてください。
シャンプー液をつけてしまえばウイルスは失活するので、通常どうりの方法で、よくすすいでドライヤー乾燥で大丈夫です。
シャンプーは屋外でできれば望ましいです。
防護に使用した服は洗濯すればウイルスはいなくなりますので再利用できます。
心配なら先ほどの次亜塩素酸ナトリウム希釈液に10分浸漬すればウイルス細菌は完全殺菌されます。10分以上長くしても効果は変わりません、繊維が傷むし色落ちしますよ。軽くすすいで洗濯してください。
みなさん、不要不急の外出を減らしましょう。最悪ペットたちにさえも災難が及ぶこともあるのですから。